Dooox

事例

経営者の想いを「決断」へ導き、「実行」まで伴走する。
特命社長室の実事例をご紹介

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奈良でマンゴー栽培?!
地元の有志×特命社長室メソッドが実現させた 『Do!』

奈良県磯城郡田原本町(たわらもとちょう)は奈良盆地の中央に位置し、弥生時代を代表する大規模な環濠集落遺跡「唐古・鍵遺跡」があることや能発祥の地としても知られており、 歴史とともに発展したまち。町域の40%以上が農地であることから、農産業が盛んに行われている、人口3万人強の大阪のベッドタウン。 この地で、マンゴー栽培をきっかけに、町の新たな産業を作ろうと地元の有志が新会社を設立し奮闘している。

耕作放棄地の活用方法と若者の流入に課題感あり

"特命町長室"による行政との仲立ちを経て地元企業による新会社を設立

町のブランドイメージ発信のための新たなフルーツ産業を創出!

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目次

きっかけは、田原本町の森章浩町長との出会いから

2021年7月、大阪の社労士先生から田原本町の森章浩町長をご紹介いただいた。
Doooxは会社を立ち上げたばかりで地方活性化案件としては初めての話だった。
紹介いただいたその翌日に森町長が奈良から東京へDoooxを訪ねて来てくださった。

会社の自己紹介として、当社の事業の柱である、 経営者と現場の間に立ち決断と実行を支援することで
クライアントの実行力・自走力強化を共に目指す社外社長室サービス「特命社長室」のお話をした。

すると、森町長から

「行政にも『特命社長室』ならぬ、『特命町長室』みたいなのがあったら、
課題をもっと前に進められますよね!田原本町でもできたりしますか?」

と相談いただいた。

「もちろんです!ぜひ『特命町長室』やりましょう!」

その時点では具体的な話は出ていなかったものの、森町長とタッグを組んで、前に進めていくことを内諾いただいた。

後日再訪すると、具体的な課題とそれに対する解決策の提案をしてもらいたいと正式な依頼をいただいた。

その課題とは

・耕作放棄地対策
・若い人の流入促進(居住者・観光)

だった

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包括連携協定を締結

まずは、課題解決を進めるにあたって、10月に包括連携協定を締結することになった。

【株式会社Dooox】奈良県磯城郡田原本町との地域活性化の推進に関する包括連携協定書締結のお知らせ

Doooxの代表、久保寺はまず、町中のあらゆる場所を見て回った。その中でこれだと思えたところが、道の駅「レスティ唐古・鍵」だった。
施設も立派で、隣にはとても大きな公園があり、イベントも数多くやっている。
週末には、ペット連れの家族が、県内県外問わず数多くやってくる。

道の駅「レスティ唐古・鍵」 バンビーナ(メロン)ジェラートで出場した道-1グランプリ2018【スイーツ部門】で第1位を獲得 (道の駅公式ホームページより引用)

田原本町の課題解決のためには、
新たな産業を創出し、新たなブランドイメージの発信をしなければならない。

ゆずの展開で大成功を納めた、高知県の馬路村の例などをヒントに、観光果樹園の創設をひらめいた。

「フルーツ」を活用した人材流入施策としてフルーツ×ペットの組み合わせで何か面白いことができるのではないか。

さらに、ひらめいたのが「マンゴー」だった。

理屈立てて考えても仕方ない。マンゴーって面白い!
「奈良でマンゴー」という意外さのインパクトが強く、楽しく栽培できそう。
市場に出れば、宮崎の「太陽のたまご」などに代表される高級フルーツで高単価、海外への展開も可能、そして何より奈良でマンゴー栽培という話題性。

ぶっちゃけ、いちごやスイカでもよかった。意外に知られていないが、スイカの種の8割は奈良県生まれだ。
しかし、これだと意外性がない。 そして、Doooxのクライアントの紹介で、マンゴーを作れる会社につてがあったこともヒントに。
しかもそれが北海道の帯広で栽培されている「白銀の太陽」。 帯広で作れるなら、奈良でも作れるという確信があった。

田原本町の「Do!」を本気で推し進めよう

その後、森町長とは月に1~2回、議論を重ねていたが、
包括連携協定を締結したからといって、田原本町の方々とすぐに何かを始められるわけではなかった。

しかし、ここで1つ目の幸運が訪れる。
代表の久保寺の前職の先輩が偶然にも田原本町の出身であることが分かり、しかも話をしてみると、先輩の同級生である地元の企業の有力者を紹介いただけることに。

いざ、紹介いただいた方をきっかけに、「フルーツ×ペット」の観光果樹園事業のアイディアを持参し、どういう座組で展開するかについて
11月と12月は、地元企業の方々、商工会青年部のメンバーの方々、信金の方と個別に面談を実施していた。
そこで皆さんから出てくる話は共通していた。

「街に恩返ししたいけど、具体的なことができてない」

話をしていく中で、何かはやりたいという熱い想いは伝わってきた。
やはり地元の企業の方々を中心として動かないと、先に進めないということを強く感じた。

「行動で世の中を変えていく 行動しない限り可能性はゼロのままだ まずやってみよう 特命町長室として、田原本町のDo!を本気で推し進めよう」

そして、年が明けた2022年1月に全員で集まった。
そこでは、年末に面談の際に披露していた事業アイディアをさらにブラッシュアップし、久保寺が参加メンバーに改めて提案した。

「新しい会社を作って、みなさんでマンゴーを一緒に作りましょう!」

メンバーが集合しての議論は、ある程度想定していたとおりの意見が大半だった。

「なんでマンゴーなんだ?バナナやスイカじゃダメなのか?」
「ノウハウもないのにどうやって栽培するのか?」
などなど。

いろんな意見をぶつけられたが、久保寺に不安は全くなかった。
絶対やろうと決めていたので、どうすれば前に進むかだけに話を集中していた。
絶対やりたいから具体的な話になっているわけで、 とりあえずまずやってみる方向にするにはどうしたらいいのか
ということを考えていた。

そんな時に、地元で有名な社長で、棒高跳びで全国優勝した地元のヒーロー的な存在で兄貴肌の岡田社長がひとこと。

「面白いやん!やってみないと分からんし、まずはマンゴーやってみようや!」

そのひとことで、その場の空気が一瞬にして変わった。
岡田さんがそう言うならと、参加したメンバーもやる気になってくれたのだ。
具体的に話を進めることが正式に決まった瞬間だった。

その時のことを岡田さんはこう振り返る

「私が初めてマンゴーのことを提案された時、以前に北海道でマンゴー作っていることをメディアで聞いていたし、
たまたま地元の運送業のお客さんが個人的に育てていたこともあって、 偶然にも、奈良でも可能ではないかと、もともと興味を抱いていたんです。

ただ、周りのメンバーは

『マンゴー?!』

という反応でしたね(笑)
それが普通だと思います。

確かに不安もありましたが、 やるしかないし、チャレンジしてみよう という気持ちがとにかく強かったですね。」

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商工会青年部のメンバーで新会社を設立、社長は岡田さん

こうして、2022年4月「田原本みらい計画株式会社」を設立、社長は岡田さんだ。
最初は、岡田さんを含む地元の5社の社長で、その後、田原本町出身で東京在住の社長がジョイン。

田原本みらい計画株式会社の構成。Doooxが行政と田原本みらい計画の連携・仲立ちを担う形に。

実は、それより少し前に、話を進める中で問題が出てきていた。
それは、マンゴー栽培に必要なビニールハウスだった。
ビニールハウスを新規に建てようとすると、1棟2,000万円もする。しかも当初の計画では、ハウスは2棟必要としており、それだけで4,000万円もかかるのだ。

しかし、ここで2つ目の幸運が訪れる。
「田原本みらい計画」の若いメンバーたちに刺激を受けた地元の農家の方が、 今は使っていない、じゃがいも用のビニールハウスを1棟無償で貸してくれるという申し出とともに、 支援をしてくれることになった。

結果として、計7名の地元の有志がタッグを組んで、自らの手で会社を立ち上げたのだった。

このような経緯を経て、ビニールハウスの作業は早速4月から始まった。
雑草処理から始まり、地面をならしてビニールシートを貼り、パレットを設置、灌水チューブの設置。
これらをメンバーが毎週土日の朝6時に集合して、1か月ほどかけて整備してくださった。

田原本みらい計画株式会社のInstagramより、ビニールハウスの設営作業をするメンバーの皆様

そして、5月には苗木が届いた。
ビニールハウス1棟で32本の苗木。 沖縄県・宮崎県産の苗30鉢と試験用に実を付けた2年目の木を2本。

鉢には消臭作用などがあるイグサを敷き詰めたり、自動散水装置も自作して設置。
今夏(2023年)の収穫を目指して、日々奮闘いただいている。

マンゴーを使ったスイーツの展開や、将来的にはブランド化、そして海外への出荷を目指して。

試験用に実を付けた2年目の木

取り組みがスタートしてからのことを、 岡田社長はこう捉えていた。

「実際に始めてみると、 当たり前ですが、とにかく根気のいる地道な作業です。
8~9割がそんな感じで、手をかけなければならないのは大変です。
これから実際に実を付けるまでにどんなことが起こるのかも不安です。

でも、田原本町のいろんな人たちから、
収穫時期の6~8月くらいになると

『そろそろ今年もマンゴーの時期やね!』

と声をかけてもらえるようになる、 それが毎年の恒例行事になって定番化していくといいなあ、と思いますね。」

マンゴーの苗木を囲う3人。奥から森町長、岡田社長、Dooox代表久保寺

実際に出荷できるようになるまでは2~3年かかるため、マンゴーを作っているだけだとすぐにはマネタイズはできない。

そこで、並行して他のフルーツも作って、観光フルーツ農園プランも推進中だ。
廃棄フルーツや廃棄野菜を活用し、スムージーやピクルスとして売り出すなど、サステナブルな新規事業、 また、前述したペット連れの家族の来訪が多いということから、ペット関連事業も計画・準備中だ。

田原本町の取り組みをきっかけに、全国の地方活性化支援を広げたい

本件におけるニュースリリースや各方面からの取材がきっかけで、Doooxに対して全国の自治体からいろんなオファーが広がり始めた。

ニュースリリース:奈良県・田原本町でマンゴーづくりを開始【田原本みらい計画株式会社×株式会社Dooox】

田原本みらい計画の立ち上げ経緯

また、本取り組みについて田原本町 森章浩町長からも以下のようなコメントをいただいている。

「田原本町の未来を想い描き、実現に向け行動したいと熱意を持つ一方、地方都市にある限られたリソース、役所の限られた資源でできる限界に直面、 目の前にある現実と夢にジレンマを抱えていた中、田原本町と株式会社Dooox様との連携協定の機会を得ました。

未来へのビジョンを具体化し、地域に眠る資源を活用した『田原本みらい計画株式会社』 は田原本町に新たな活力を生み出し、地方都市に共通した課題を解決できる好事例になると期待しています。」

マンゴーの試食会を実施した時の写真。収穫したカゴいっぱいのマンゴーを持つ森町長、田原本みらい計画株式会社のメンバーとDooox久保寺

『特命社長室』は地方でのニーズがあるはずという狙いは、ずばりだった。
現時点でも、全国の中小企業や自治体で支援のお手伝いが進行中だ。
今後の展開を楽しみにしていただきたい。

新規事業を実行&推進するための"5つの鉄則"

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