事例
EC
プロジェクト進行管理
海外進出
新規事業
株式会社オークファン様:
専任メンバー0からの海外新規事業立上げプロジェクト
50人のチームと共に築いた”ドラマ”とは?
Dooox広報担当
2024.6.20
株式会社オークファン
執行役員 藤 豊
株式会社Dooox
執行役員 末廣 修平
株式会社Dooox
Partner 田中 宏和
目次
中国EC市場への挑戦〜中小企業も中国市場に挑戦しやすいプラットフォームを〜
当時、日本の中小企業が中国EC市場に進出しようとすると、多額の初期投資が発生してしまうため、
日本からは大企業でなければ中国のEC市場には進出しづらいという問題があった。
この問題を解決するためにオークファン株式会社は中小企業が手軽に中国EC市場への参入が可能となる
越境ECプラットフォーム運営サービスの立ち上げに動いた。
隠された真実!現場の苦労、組織の歪み、すべてが明らかに
自社内でプロジェクトを進めていたものの、2023年1月、開始から約半年が経過した時点で、日本側から見える進捗は芳しくなかった。日本側担当者はわずか1名。他の業務と兼任しながら、中国側メンバーを管理していたため、多忙を極め、中国側現場の状況やプロジェクト停滞の要因を把握しきれていなかった。 中国側には幹部メンバーがいたものの、営業活動や社外関係者との調整に追われ、社内調整に十分な時間を割けていなかった。
現場メンバーは、プロジェクト推進のために日々奮闘していたが、全体を統括し、情報を共有する役割を担うリーダーが不在のため、プロジェクトは迷走していた。 この状況を打開すべく、日本側のプロジェクト責任者である藤氏は、弊社に相談。プロジェクトの立て直しを依頼した。株式会社オークファンのオフィスの様子。ここから新たなサービスが生み出されている
初期分析:暗闇からの脱出をスピーディに
まずは、ブラックボックス化していた中国側の現状を一刻も早く把握する必要があった。弊社は、5名体制でプロジェクトに参画。週に3回以上の頻度で打ち合わせを重ね、通常3ヶ月を要する現状把握を、わずか1ヶ月で完了させた。 詳細なプロジェクト体制分析の結果、2つの課題が浮き彫りになった。一つは、日本側の組織体制の脆弱さ。中国側プロジェクトメンバーをサポートし、両者を繋ぐ役割を担う組織が必要不可欠だった。
そしてもう一つは、中国のシステム開発に精通したプロジェクトマネージャーの存在だ。 オークファン社は、迅速に動いた。日本側プロジェクトチームを再編成し、中国でのシステム開発経験豊富な外部人材をプロジェクトに迎え入れた。こうして、新たな体制の下、プロジェクトは再始動した。
プロジェクトチーム、再始動!
まず、日本側はシステム開発プロジェクト全体のスケジュールを再構築。中国側の開発チームと綿密な調整を行い、実現可能なリリース日を決定し、スケジュールに沿ってプロジェクトを進める体制を確立した。
また、大枠は決まっていたビジネスモデルについても、具体的なオペレーション、採用計画、営業・マーケティング体制、契約書等の法務面、収益計画など、精査と見直しが必要な項目が多数存在した。これらの項目についても、共にスケジュールを設定し、対応を進めていくこととした。
システム開発開始当初、新たにアサインされた日本側のシステム開発責任者に、既存事業のシステムに関する組織管理という大きな負担が重なっていた。
そこで、必要な機能検討やシステムバグチェックなどを他の担当者へ分担。プロジェクトが滞りなく進むよう、体制を再構築した。
中国側の開発チームからは、システム開発スケジュールの遅延が報告されるようになっていた。弊社は、日本側のシステム開発責任者と連携し、遅延の原因究明と対策を推進。
その結果、中国側で独自に進めていたシステム修正や機能追加が、日本側に共有されていなかったことが、遅延の主な原因であることが判明した。 この問題を解決するために、開発前に日本側と中国側でシステム仕様や機能に関する事前協議を徹底。事前に仕様を確定することで、その後の修正や追加開発を最小限に抑え、スケジュール遅延の防止に成功した。
プロジェクトは前進を続け、事業モデルの全体像が明確化。昨年秋には、システムのテストリリースを行い、オークファン社全体を巻き込むフェーズへと移行した。
テストリリース後も続く困難。チームワークで乗り越える
テストリリース以降も、契約書や業務プロセス・オペレーション面に課題が発生し、その解消や体制整備の対応を引き続き進めていく必要があった。
ただ、本プロジェクトのみならず中国の大手企業を巻き込んだ新たなプロジェクトが始まったことで、プロジェクト全体の責任者が業務に追われ、対応に遅れが発生し始めていた。
そこで、他のスタッフとの連携を強化することで、負担を軽減しながらスピード感をもってプロジェクトを進めることができた。
完成した中国向け越境ECプラットフォーム。サービス概要はこちら
1on1の実施:未来を担うリーダーを育てるために。
上記のようなプロジェクト責任者や各担当者との定例的な打ち合わせによる進捗管理、課題解決に加え、プロジェクト担当者との1on1セッションも実施。
藤氏から、本プロジェクトの責任者と担当者を将来の経営幹部候補として育成したいという要望を受け、Doooxは、取締役会提出用の事業報告書作成指導、中国-日本間の契約書作成、輸出入手続きに関する指導、納期設定、進捗遅延プロジェクトへの対策など、多岐に渡るテーマで1on1セッションを実施。スキル、マインド両面から成長を促した。
その結果、担当者の業務に対する考え方や事業目標設定に対する意識に変化が見られるなど、着実な成果が現れている。 このように、包括的なプロジェクト推進支援、そして、プロジェクトメンバーの育成を実施し、1人から始まった組織が、すでに50名規模の組織へと成長した。プロジェクトは、引き続き成功に向けて力強く前進している
Dooox特命社長室を選んでいただいた理由について
本プロジェクトのオーナー、株式会社オークファンの藤氏に話を伺った。
藤:
「とにかく早くプロジェクトを進めたい」という強い想いがありました。限られた時間の中で、自分一人ではなく、共に走り、共に考え、共に実現してくれるパートナーを探していました。 Doooxは、タイトなスケジュールと難易度の高い依頼にも関わらず、スピード感を持って、そして、熱意をもって引き受けてくれました。おそらく他の会社では、ここまでの対応はしてもらえなかったと感じます。
「とにかく動く」という姿勢と、課題解決には「誰が、何を、いつまでに決めるのか」を明確化し、実行まで責任を持って伴走してくれるサポート体制に魅力を感じ、Doooxに決断しました。
インタビューに協力いただいた、本プロジェクトのオーナーである株式会社オークファン 執行役員 藤 豊
Doooxを選んでよかったと感じた点
藤:
Doooxは、現状分析から体制構築プランの提示まで、わずか1ヶ月という短期間でスピード感を持って対応してくれました。 必要な人材配置、システムリリース、そして全社規模のプロジェクトへの展開を、スムーズに進めることができたと感じています。Doooxの協力がなければ、ここまでの成果は出せなかったと思います。
また、プロジェクトマネジメントの支援だけでなく、人材育成にも力を入れている点に共感しました。 幹部候補育成を目的とした1on1セッションでは、経営視点、事業推進に必要なスキルを習得できるよう、きめ細やかな指導を行ってくれます。
そして、プロジェクトが停滞している原因を見抜き、根本的な解決策を提示してくれる点に、他社とは違う唯一無二の強みを感じます。 今回のプロジェクトでは、意思決定の遅延がボトルネックになっていました。上司から伝えると萎縮したり、余計なことを考えてしまう側面がある中、Doooxは、外部という立場を活かし、忖度なく、的確に、意思決定を促すことで、 プロジェクトメンバーの当事者意識と責任感を高め、自律的な行動変容を促してくれました。
「決断なくしてプロジェクトは進まない」という当然の原則を、プロジェクトメンバー全員が、身をもって学ぶことができたのは、大きな収穫だったと思います。
株式会社オークファンについて
代表取締役社長:武永 修一
所在地:東京都品川区北品川 5-1-18 住友不動産大崎ツインビル東館7階
業務内容:小売・流通業向け在庫流動化ソリューション提供